
最近、多くの患者さんと話をしていて、なかなか回復できない人の心のパターンについて考えてみました。それはどんなことでしょう?
多くの人は「心の痛み」に敏感です。そして敏感な人ほど「この世はストレスばかり」と過剰に感じてしまいます。あるいはそのように感じて、人とのかかわりを避けるようになると今度は「誰もわかってくれない」「何も楽しいことがない」「やる気が起きない」となりがちです。
しかし、じつは本当の意味で回復、そして成長していくには「こころの痛み」も伴うのです。
つまり、病気になったということや辛かったことを、自分の問題として受け止め、けっして他人のせいや環境のせいや、生まれ育ちのせいにせず、もちろん親のせいにもせず、ただ自分の生き方を変えていくということです。
ところが多くの人は、そのようにしようとしても、自己憐憫に陥り、自分を責めて(恥じて)しまい、過度な自責の念に囚われて身動きが取れなくなります。
ここがターンニングポイントです。つまり、周りを責めず、そして自分を責めず、そして次に、周りを赦し、自分を赦し、ただ自分の生き方、考え方を素直に変えていく。ただ、これだけをできた人が回復してく人です。
ここで発生する「心の痛み」とは、周りのせいにしてきた自分とさよならする痛みです。あるいは、ずっと前述のように生きてきた自分を捨て、新たに生まれ変わろうとする痛みです。
このような「過去の自分との別れ」をきちんと行おうとする時に、人は痛みを感ずるものなのです。子供たちも身体的成長期には「成長痛」があるのと似ています。
痛みに過剰に神経質な人は、痛みを恐れて自己防衛的になるという、歪んだ自己愛(本人はそう思っていないことがほとんどですが・・・)に生きてしまうので回復できません。
このような人はまず、自分が「天に生かされている」ということに気づくと良いです。それだけで自己防衛的なマインドが少しずつ和らいでいきます。ここが真の回復の始まりです。
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