生き方モデル

集団のパフォーマンス

 先日、病院内の会議で、ある活動集団のパフォーマンスの低迷が話題に上がりました。それはなぜ起きるのでしょう?そして解決に大切なことは何なのでしょうか?

 グループが同じ役割の人たちの集団で、やることがただ簡単であればあるほど、集団になることで個人の時よりパフォーマンスは低下します。

 たとえば、「大声で叫ぼう」という単純なことを1人だけで叫ぶ場合より他者と一緒に叫ぶ場合の方が、個々人のパフォーマンスは落ちる傾向があります。

 次の2つが原因です。
・手抜き(他者がやってくれるという依頼心)
・他者と協調しようとすることでのロス(平均レベルに収斂しようとして集団総力の損失)

 他者がいると思い込まされている場合(実際に他者との協働ではない場合)でもパフォーマンスは低下しますが、実際に他者と協力して活動を行う場合では、さらに個人のパフォーマンスの低下が顕著になるのです。

 これを「集団の損失」と呼び、それを起こさないために大切なことは次のとおりです。

・集団への個人それぞれの貢献度を目に見える形にする
・全体の目標・目的を理解させる
・集団存在の意義や価値をきちんと理解させる(初心を思い出させる)

 つまり集団の目標がないか、あっても簡単であれば、ただ個人の目標だけで運営しても成果は上がりにくいのです。チームによってでしかできなかっただろう大きな成果を全体の目標にして成し遂げるプロセスの中に意味を見出していくことが、気がついたら個人のパフォーマンスが上がることにつながっていきます。

 別の表現をすれば、王様マインドの人たちの集まりは、役割分担をしてチームを形成します。

 しかし、奴隷マインドの人たちの集まりは、同類(同じ役割)ばかりの集まりになる傾向があります。なぜなら、個人の目標だけがあってもチームの目的がない(使命がない)からです。

 同じ役割の人たちだけの集団は、会話もパターン化され、頭を使いたくない人には楽です。従って奴隷は同じ役割の人だけの集団になりやすいです。また、逆に奴隷マインドの人たちの集まりで、役割が異なる人の集まりの場合は、チームにならずに、自分たち志向に陥り、最終的には分裂する可能性が高いです。

 グループを率いていく立場の人はこれらのことに気をつけて運営していく必要があります。特に医療・福祉系のサービスの場合、そのグループの役割意識が「ただの患者の役割、利用者の役割、サービス受給者でしかないんだ」となってしまうと、そのパフォーマンスが低下するのは必然なのです。